実は印鑑の字体は5種類以上もあり、その多くは、普段見ることのないようなものばかりです。
そのため、実印は実際に押してみないと字体がイメージし辛くて選べない、という方も多いかと思います。
かくいう私も、書体を選ぶ際には迷ってしまいました。
そこで当ページでは、10社以上の専門サイトを比較した私が、実印の字体の種類から選び方のポイントまでご紹介しています。
印影のサンプルも当ページに掲載しているので、実際の字体サンプルを見ながら「なぜ男性に印相体がおすすめなのか?」「女性に太枠篆書体が人気な理由」などを徹底解説していきます。
文字数や表記に関わらず、完成後の印影がしっかりとイメージできるようにサポート致します。
それでは早速、書体の種類から見ていきましょう!
字体の特性を見てピッタリなものを作りましょう!
印影が変われば実印の雰囲気はガラッと変わります
書体はあなたの名前とともに重要な書面に残る大事なポイントです。
実印は1度捺印したものは取り消せませんので、しっかりと納得のいく字体を選ぶことが大切です。
店舗により異なりますが、印鑑の字体は5つの種類、場合によっては8つの種類から選べます。
下記で「実印」「銀行印」「認印」と、種類別におすすめの字体を紹介しています。
・実印で使われる書体と与える印象
【古印体】
日本漢字を基に進化した印章用の書体で、可読性が非常に高く、馴染みのある字体となっています。
墨溜りや欠け途切れが特徴の字体で、印鑑の「認印」では、よく古印体を用います。
力強い印象で男性におすすめの字体です。
【篆書体】
実は身近にある書体で、日本銀行発行のお札に捺されている印鑑の字体。
日本最古の印鑑と云われる国宝【漢委奴国王】の金印も篆書体で作られています。
印章用書体の中でも歴史ある文字で、現代文字とは違いやや形状が異なる場合もあります。
その形状から可読性が低く、偽造しにくい字体ですので個人、法人用共に「実印」におすすめの書体です。
判読できない字体は印鑑登録ができないため、印相体で作るのが不安な方にも安心の字体ですね。
【太枠篆書体】
印鑑の枠を太く作成し強度の向上を図りつつ、篆書体をベースに細く仕上げる事により太枠と細文字のバランスが良く取れた字体です。
篆書体と比べると少し軽やかなイメージ。
個人用のみですが女性の「実印」や「銀行印」に人気のある、おすすめの字体です。
女性らしさを表現できる数少ない字体で、はんこに柔らかな印象を持たせたい方にぴったりです。
【隷書体】
波打つ運筆で、横長の端正なバランスが特徴の字体です。
こちらも身近な書体で、お札の「日本銀行券」や「壱万円」なども隷書体で書かれています。
現代文字に見えても実は紀元前から続く歴史の古い字体で、可読性が高く、「認印」など読みやすさが求められる印鑑におすすめの書体です。
【印相体】
文字と枠が接する部分が多く、欠けにくいというメリットもある人気のフォントです。
印相体は別名「吉相体」とも呼ばれており、篆書体をベースに中心から外に向かって力強い流れの線が特徴です。
上下左右斜めと八方に末広がる事から【八方篆書】とも呼ばれ、易学や風水で開運印相によく用いられる字体です。
可読性が少し低くなっているのでセキュリティの高さが必要な「実印」や「銀行印」におすすめの字体です。
実印の書体として使われることが多い字体は、篆書体です。
紙幣に捺されている印鑑も篆書体なので、少し見慣れている書体ですね。
おすすめの字体は下記の表でまとめています。
おすすめの書体 | |
---|---|
男性の実印・銀行印 | 印相体 |
女性の実印・銀行印 | 太枠篆書体 |
法人用の実印・銀行印 | 篆書体 |
認印 | 隷書体 |
それでは以下で更に詳しく見ていきましょう。
柔らかい印象を与えられる書体は?
・女性におすすめできる書体
書体の種類ごとに特徴は違いますが、中でも女性に人気が高い字体が「太枠篆書体」です。
通常の篆書体と比べ、字体が細く可愛らしく柔らかい印象を与えることができ、かつ枠の太さにより耐久力が高いことが人気の理由です。
当ページでは太枠篆書体以外にも「印相体」をおすすめしています。
理由としては、
- 偽造されにくい
- 破損しにくい
- 縁起が良い
そのため、偽造されるリスクが低く、字体の枠との接点が多いことで印鑑の破損も防ぎやすくなっています。
更に印相体は文字が外に広がっていくデザインとなっており、風水でも開運印相として利用されるほど縁起の良い印鑑とされています。
・名前だけでも大丈夫?名字も入れたほうがいいの?
書体を決める際に女性が悩んでしまいがちなのが、名前だけで作るかフルネームにするかです。
これについては名前のみで作成することをおすすめしています。
というのも、女性の場合は結婚して名字が変わってしまうと、せっかくの実印が使用できなくなり、再度作り直さなければならないからです。
そのため、名前のみで実印を作っておくと結婚後もそのまま使えます。
既に結婚しています。という方にも名前での作成をおすすめしています。
なぜなら、フルネームの実印には「一家を背負っている」という意味があるので、ご自身が家長である場合を除いて、名前での作成が良いとされているからです。
しかし、女性の方でも企業の代表者やオーナーなど、社会的な立場・肩書があるという場合はフルネームでの実印で作成される方が多いです。
重要な契約の際に使用するため、上記のような点を考慮することで、より満足のできる実印が作成できるかと思います。
・名前は右から左に「横書き」で
実印のみならず、印鑑は日本で古くから伝わる文化です。
そのため字を彫る際も、昔にならい右から左で作ることが多いです。
現代の私たちから見ると少し不自然な印象を受けますが、受け取った際には不良品ではないのでご安心ください。
落としても割れにくい、力強い印影の書体はコレ
男性に人気の書体をご紹介!
男性の実印は女性のものより大きく作るため、そのぶん印影も大きくなります。
そのため、大きく力強い印象を与えてくれる「印相体」をおすすめしています。
基本的にはフルネームでの作成となり、それに加えて印相体の特徴でもあるオリジナル性から、非常に防犯機能の優れた実印の完成が見込めます。
捺印する際の力が強くても、うっかり実印を落としてしまっても、印相体であれば字が枠に接しているため、耐久力も高く、一生使えるモノになります。
印相体をおすすめする「防犯力」「耐久力」につぐもう1つのポイントが、「縁起の良さ」です。
印相体は篆書体をベースに中心から外に向かって力強い流れの線が特徴です。
上下左右斜めと八方に末広がる事から「八方篆書」とも呼ばれ、風水的にも非常に縁起が良いとされています。
実際の印影を画像でご紹介致します!
実際に自分の字がどうなるのか見てみたい。
そう思われる方も多くいらっしゃるかと思います。
こちらでは書体ごとに漢字・ひらがなでどうなるのか、画像でご紹介しております。
こちらの画像からあなたに合った書体を見つけましょう。
どうしても自身のフルネームで、実印の完成イメージが見たいという方は、「印影プレビュ-機能」を使うことで、ご自身の印影のサンプルを確認することができます。
実印におすすめの吉相体ってどんな字体??
印鑑の専門サイトなどを見ていると、時々「吉相体」という字体が登場します。
見かけたことがある方はどんな字体なのか気になっているのではないかと思います。
結論からお伝えすると「吉相体」=「印相体」です。
印相体は戦後に広まった書体で、偽造のしにくさ、柔らかい印象から急速に広まりました。
篆書体を原型としており、上下左右斜めと八方に末広がりになっていることから、縁起の良い書体とされ、「吉相体」とも呼ばれることもあります。
実印を作る際に「吉相体」があれば、「印相体」のことだと思って下さい。
他のページや専門店などでは「吉相体」として販売されていることもあるので、覚えておきましょう。
銀行印の字体についてもご説明!
実印と書体が同じでも大丈夫?
銀行印と実印の字体については特に決まりは無いので、実は同じでも違っても全く問題はありません。
ただ、両方とも口座開設や契約時など重要な印鑑になりますので、偽造のリスクを減らす目的から「印相体」「篆書体」といった、できるだけ複雑な字体で作成することをおすすめしています。
とはいえ、実のところ書体については、個人のお好みで作成されている方が多いです。
そのため当ページで1つ字体を決めて頂き、次は印鑑のデザインの中心である「素材」を、以下のページから見てみましょう!!
>>耐久性・安全性を兼ね備えている材質はコレ
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